頭の体操 ~ものごとをどう捉えるか~

2018.09.04

こんにちは。カウンセラーの伊藤です。
最近になって、やっと暑さが和らいできましたね。

今年の夏は酷暑に台風にと、例年以上に驚くようなことの多い夏だったかと思いますが、
皆さんはどんな夏を過ごしたでしょうか。
私は、1つ衝撃的な体験をしました。

ある夜、林の中を通りながら、バス停まで歩いていた日のこと。
辺りからはセミの声や飛び立つ音。その時、ふと怖い想像が浮かんできました。

「セミが服や鞄の中にポトリと落ちてきたら、どうしよう」

そう考えると、どんどんセミの声や飛び立つ音が気になり、
その想像が今この瞬間にも現実に起こってしまうように感じて、恐怖で頭がいっぱいです。
ついにその恐怖に耐えられなくなった私は、一刻も早く林を抜けようと走り出しました。

その時です。

セミが私の顔面にアタック。
「ぎゃー!」と叫び声をあげる私。遠目から何事かと怪訝そうに見るバスの乗客。
そして、そのバスに乗らないといけない私。
色んな意味で、怖い体験でした。

それ以降「またセミが激突するのでは」という考えが頭を掠めてくる訳です。
しかし、私の生活圏内は緑がいっぱい。。
緑の中を歩く時、何か自分に背中をおせるものがないか・・・

そこで「今年は虫にモテる年なんだな。どうせならイケメンにモテたかった」
「私にアタックしたセミにとっても衝撃的なことだよな」「人に話すネタが1つ増えたな」
「あんな事あったのに、林の中を歩けてる私偉い」「我ながらあの叫び声はいい発声」等々、
その時の出来事や自分への捉え方について、意識的に違う捉え方を思い浮かべていきました。

そうすると、何だか不思議なもので、少しだけふっと笑えてくるのです。
いまだに林の中では多少ドキドキするし、落下物等を警戒することはありますが、
何とか緑の中を歩くことは続けられています。

頭の中の捉え方には正解はなく、どう考えるのも自分次第です。
そして「考え」が必ずしも「実際に起こる」とは限りません。
(今のところ、セミの再アタックはありません)
不安や心配がある中で、自分にとって大事な行動を実行するために、
考え方の視点を増やしてみることも、使える方法の1つかもしれません。

皆さんにとって「ふっと笑えたり」「仕方ないから、ちょっとだけ~してみるか」と
1歩ふみだすための言葉は何でしょうか。