こんにちは。カウンセラーの大塚です。
突然ですが、みなさん、上手に休めていますか?
日々課題や仕事に追われ、不安や緊張の連続。常に戦闘モードでこころとからだをこわばらせ、疲れきっている。それでも迫る〆切や次の予定。どうにも忙しくて休む時間が取れない。取れたとしても、なんだか落ち着かない。だらだら過ごしてみるものの、疲れが取れない。そんなことを感じている人は結構多いかもしれません。
なんだか最近妙に、「休むこと」について話すことが多くあります。
そんな折、鈴木裕介さんという方が書いた『心療内科医が教える本当の休み方』という本が売れているらしい、ということを耳にしました。
思えば、江戸時代にも『養生訓』が流行ったくらいですし、なるほど、どうやらこの「休むこと」は専門家が本で説く必要があるくらい、大切だけれど難しく、コツがいるもののようです。
とても読みやすい本なので気になる方は手に取っていただけたらと思いますが、鈴木氏は人がうまく「休む」ためには3つのプロセスがある、と言います。
①休みが必要な状態だと自覚すること
②休むことができる環境を確保すること
③自分の状態にとって適切な休養活動を選択すること
日々の臨床を振り返っても、本当にその通りと感じます。
そうは言っても、それぞれ案外難しく感じる人は多いかもしれません。
例えば、
①→「成果を出さないと…」「締め切りが…」と戦闘モードなので、そもそも休みが必要な状態と気付けない。
②→「周りはもっと頑張っている」「この課題が終わったら次が、そしてまたその次が・・」と休みを確保できない。
③→「動画を観て1日終わったけど、むしろ罪悪感で余計しんどい…」「寝ればいいのか、出かけて何かした方がいいのか、わからない…」と、どうしたら休まるかがわからない。
特に勤勉さを美徳として教え込まれた日本人には、働くことを善、休むことを悪とする価値観が根強いので、すぐにこういった否定の声が出てきやすいかもしれません。
鈴木氏も休むことがいかに難しく技術がいることかを強調しています。
難しいからこそ、じっくり意識的に取り組む必要があるわけです。
それでは「だらだら」ではなく、こころとからだに必要な「休み」とはどういう状態なのでしょうか。
「本当の休みをとる」ことについて、鈴木氏は次のようにまとめています。
「自らの『身体のニーズ』を把握し、それに応えることで自分自身とのつながりを取り戻し、心身が安全・安心を感じられる状態にすること」
その状態を想像すると、なんとも満たされた豊かな感じがしてきます。
こころとからだが真に休まると、いろいろなことに興味が戻ってきたり、クリアな思考で取り組めてむしろ課題が進んだり、活動するためのフットワークが軽くなったりすることは、本当によくあることです。
一度、自分のこころとからだの回復力を信じて、難しい休みに取り組んでみるのはいかがでしょうか。
学生相談所では、そんな「休む」という困難なミッションに取り組むお手伝いもしています。
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