電源を抜いてみる

2025.03.05

3月に入り年度末が近づいてきましたね。卒業や就職、進学、転居など節目や転機を迎える方もいるでしょう。あるいは、来年度から、留年や休学をすることになる方もいるでしょうか。ひと息つきながらゆっくりじっくり自分のことを見直す機会になりますように。

先日あるテレビ番組で芸人の光浦靖子さんという方が、お話していたことがとても印象に残りました。光浦さんは50歳の時に日本での芸能活動を休止してカナダに留学し、今は語学やお料理を学んでいるのだそうです。その光浦さんが、ある日カナダでの散歩途中、公園で見知らぬ女性の話していた言葉が耳に残った、と紹介していました。

"Almost everything will work again, if you unplug it for a few minutes."

光浦さんは「一度線を抜けば、大抵のモノは動く」と訳していました。そして「人間も一緒だと思ったよ」「電源を抜いておくとまた動くようになるのよ」と。

言い得て妙だと思いました。日々の生活でも人生においても、休んでみる、活動にブランクを置いてみることで、身体も気持ちも精気を取り戻す体験は、大なり小なり皆さんにもあるのではないでしょうか。大げさかもしれませんが、私は自分が小さく生まれ変わるような気もします。

先に前に進むことを常に求められ、自分にもそう課し、何かに追われることが当たり前になっていると、休むことに怖さや不安を感じることもあります。そんな時に「電源を抜いておくとまた動くようになる」という言葉を思い出してみるのもよさそうです。

階段の踊り場や登山の休憩所、高速道路のサービスエリアのように、ひと息つくための場所として学生相談所を利用してください。