”塗り絵”のすすめ

2015.08.07

カウンセラーの慶野です。うだるような暑さで、外に出るのも躊躇してしまいますね。うだるというのは「茹だる」と書くのだそうで、まったく、歩いているだけで頭がゆで卵にでもなってしまいそうな気がします。

突然ですが、皆さんの好きな色は何色ですか?色と人の心理につながりがあるということは、知っている人も多いのではと思います。赤が好きな人は情熱的でエネルギッシュ、茶色が好きな人は温厚で落ち着きがあるというふうに、性格と関連づけられることもありますし、同じ人でも、そのときの気分で目に付く色は変わってきます。私も、たまに服を買いに行くと、そのときの気分で選ぶので、今日は〇〇色の服ばかり買ってしまったな・・・なんていうことがよくあります。

そんな私が時々やっているストレス解消法が、「塗り絵」です。子どもの遊びみたいですが、大人の塗り絵はけっこう人気があって、きれいなイラストの本がたくさん売っています。絵心に自信がなくても気軽にできて、ただ色を塗れば素敵な絵が描けるので(素敵なのは下絵なのですが)、達成感があります。黙々と手だけ動かす時間は余計なことを考えませんし、「今使いたいのはどの色か」を感じながら黙々と塗っていくうちに、不思議と気持ちが整理されていくような気がするのです。

カウンセリングでは、会話を通して自分の気持ちを丁寧に言葉にしていきますが、言葉ではとらえきれない微妙な気持ちの違いや強弱があったり、言葉で説明しようとするうちに気持ちがふっと逃げて行ってしまったりすることもあります。私たちの社会では、言葉を使って仕事やコミュニケーションを行う時間が圧倒的に多いですが、だからこそ、時には色や音など別のやり方を通して、自己表現してみることも大切ではないかと思います。大人の塗り絵は、黙々と細かい作業をするのが好き、でも絵を描いたりするのは難しそう・・・という人にはお勧めです。ぜひ、自分に合った方法を探して試してみてください。